構造は計画の初手で検討すべし!山辺豊彦さんの講義から学ぶ
第5回目の多摩川建築塾は構造家、山辺豊彦さんの講義でした。
私も勉強してきました。

山辺さんの楽しい講義
山辺さんの講義は今まで何度も受けていますが、毎回、新しい気づきがあって勉強になります。ちょっと難しい箇所もありますが、まずは知ることが大事だと思います。
「そう言えば、あんなこと言っていたな」と記憶に残っていれば、気にかけて、構造事務所に相談ができます。全く知らないと、見過ごしてしまう可能性があります。
例えば、木材の乾燥によっては剪断強度に影響がある、梁の強度上切り欠きは1/3以下にする、雪国の耐震性は慎重に、建物の固有周期についてなどなど。
建築基準法の耐震設計の基本理念
1次設計:(稀に起こる自身)震度5弱以下では損傷しない
2次設計:(極めて稀に起こる地震)震度6強以下では損傷はするが倒壊せず、人命と財産を守る
最近の住宅設計では、耐震等級3とよく言われます。果たして等級3が必要なのか?等級3であれば良いのか?等級3とは何なのか?
多くの住宅は、地震保険が50%安くなるとか、どこも耐震等級3だからたといった理由で、基準法の本質(人命と財産を守る)を超えて、設計しているように感じています。耐震等級についてはまたどこかでまとめます。
構造事務所との協働
私は、普段から構造事務所に相談して設計を進めています。それは、専門的なことはより専門家に任せた方が良いという考えと、構造事務所と一緒に設計することで、私の設計の幅を広げてもらえるからです。
設計の幅とは、いつも通りの設計が悪いわけではありませんが、新しいことにチャレンジしたり、構造のアドバイスを取り入れることで、もっと良い設計が出来るということです。
今回の講義の学びをまとめます
山辺さんの講義を受けて感じたことです。設計者にとって大事なことだと思います。
構造は計画の初手で検討すべし!
単線で構わないので、伏図やメインの軸組図を書き、屋根の掛け方を検討する。
後戻りがなくなる、コスト減につながる。不必要な耐震壁、必要な耐震壁を整理すべし!
耐震壁を整理することで、計画がしやすくなる。ゾーニング計画をすべし!
大屋根の計画や、上下階のバランスが極端なとき、変形な建物のときは、構造のゾーニング計画を検討するとうまくいく。空間を豊かに、綺麗に作るには構造が大事!
私が大事にしている設計手法の一つです。
次回は今期の最終回、桜設計集団の安井昇さんが登壇します。木造の悩ましい問題の防耐火問題について、解決策を伝授してもらいます。
以下、多摩川建築塾について書いた過去のブログです
2026年02月01日 構造は計画の初手で検討すべし!山辺豊彦さんの講義から学ぶ
2025年12月08日 多摩川建築塾の講師を担当しました|その2
2025年10月13日 多摩川建築塾の講師を担当しました
2025年03月21日 【多摩川建築塾】の塾生を募集!皆で一緒に「木造らしい家」とは何かを考えよう!
今年もブログは毎週月曜日(+α)更新予定です。
木下治仁
一級建築士/合同会社HKA 代表
1975年鹿児島県生まれ。田中敏溥建築設計事務所に13年間勤務し、2016年に独立、2024年に合同会社HKAを設立。東京・代々木を拠点に、木造注文住宅・古民家再生・リフォームの設計監理を手がける。ウッドデザイン賞2度、木の建築賞 職人のチカラ賞受賞。



