無くなったときに気づく家・街に愛される住宅とは
消えていく家
最近、私の家の周りの住宅街では、家の解体が多くみられます。
駅まで歩く間で、6軒は確認できます。昭和初期の洋館付き住宅、ミニ開発4軒のうちの一軒、昭和を感じる木造モルタル造の集合住宅、RC住宅など。まだ住めるものもあれば、やむを得ないと思うものもあります。


緑の減少
私が暮らす街は、昭和初期に開発された住宅街のため一区画が大きく、一区画で売るには土地代が高いため、2分割、4分割されていき、小さな家が増えていきます。
小さな家には庭がなく、街から木が減っていきます。
当然、大きな木など植える余裕すらありません。

記憶に残る家を設計したい
突然、空き地に出会うと「どんな家が建っていたっけ?」と、思い出すことができません。
私は、大きな木が切られたときに感じる寂しさのように、家を壊されたときに残念に思われるような家を設計したいと思います。
普段は気にすることもなく家の前を通っていても、無くなったときに気が付くような、そんな感じです。
良い家はそれぞれですが、住民に愛される家、街に愛される家を設計したいです。

木下治仁
一級建築士/合同会社HKA 代表
1975年鹿児島県生まれ。田中敏溥建築設計事務所に13年間勤務し、2016年に独立、2024年に合同会社HKAを設立。東京・代々木を拠点に、木造注文住宅・古民家再生・リフォームの設計監理を手がける。ウッドデザイン賞2度、木の建築賞 職人のチカラ賞受賞。



