木の家は100年持つ!常総の家・22年目のメンテナンス
「常総の家」(設計:田中敏溥建築設計事務所)に、「初めまして」と、ご挨拶に行ってきました。
2004年に竣工した常総の家は訳あって建築主の手を離れ、継承者のWさんが2013年に引き継ぎ、今年で13年目になります。竣工から22年目を迎えるタイミングで、メンテナンス(外装リフォームなど)を検討したいというご連絡をもらい、初めてお会いする機会をいただきました。

今回は、家を建てた大山建築の大山さん(父)と祐一さん(息子)にも来ていただきました。私は初めてお会いします。
大山さんから当時の話を伺いいました。新宿の田中事務所まで行ったことや、田中事務所の実例を見学に行ったことなど。実は、大山さんはWさんが教わった先生の家を建てていたり、見えないつながりがあったようです。
他にもいろんな話をしながら、和やかな楽しい時間でした。
ここ数年の気候の変化について
ここ数年、気候が変わってきたというお話がありました。2階の子ども部屋にはエアコンがありませんでしたが、流石に暑くて…と、今度、設置されるそうです。
私が田中事務所に勤めたころ(2003年)は、子ども部屋にエアコンを設置しないのが普通でした。いずれ付けましょうと。そうも言っていられないほど、夏の気温上昇が顕著になってきましたね。この先、どうなるのか正直不安です。
伺ったときは、風もなく3月の陽気とニュースで言うほど暖かい日でした。木製建具を全開してテラスと一体になるリビングは心地が良いです。これぞ、田中さんの設計だと改めて思いした。

具体的に相談があった内容です
こんな相談をするんだ、こんな相談をして良いんだ、と参考にしてください。
1/外壁のメンテナンス
屋根は問題がなさそうですが、外壁は板壁が痩せてきて(収縮して)、留めていた釘が効いていない箇所がありました。板が外れて落ちるということはありませんが、メンテナンス時に留め直してもらった方がよさそうです。
2/コウモリ対策
コウモリが飛んでくるのを何とかできないか?「何ともできません、笑」と祐一さん
3/建具の動き
建具の動きが悪いと、その場で大山さんに見てもらいました。こちらは戸車の交換が必要みたいです。

4/土間の石がポロリと…
土間の石が取れてしまったのはどうすればよいですか?「ボンドで止めれば良いですよ」と祐一さん、解決!
一旦、固定をして、隙間をどうするかは相談ですね。セメントで埋めたいところですが、良い結果になるか…

5/テラス(ウッドデッキ)
テラスの木が傷んだ箇所は、大山さんが木を用意してくれました。DIYが得意なWさんがご自分で修繕するそうです。ホームセンターに売っている木とは違うと、喜ばれていました。
6/シロアリ
離れはもともと店舗として使われていましたが、今は素敵なアトリエ兼倉庫になっています。以前、シロアリが出た箇所を見せてもらいましたが一時的なもので問題はなさそうです。
アトリエには私が生まれる以前に生産された旧型バイクが置かれていました。エンジン音を聞きたかったと後悔しています。次回はおねだりしてみようと思います!

具体的なメンテナンスは、次回お打ち合わせ時に検討することになりました。
木の家は100年持ちますよ

大山さんが「木の家は100年持ちますよ」と言われていたことが印象的でした。自分達は100年持つ家を作っているのだと。大工仕事に対する自負だと思います。
常総の家は、家を建てた大工さんと一緒に継承されました。Wさん(継承者)にとって、家にとって、そして私たちにとっても安心できることです。ご縁を大事にしていただき感謝しています。
「常総の家」
竣工:2004年
場所:茨城県守谷市
設計:田中敏溥建築設計事務所
施工:大山建築
今年もブログは毎週月曜日(+α)更新予定です。
木下治仁
一級建築士/合同会社HKA 代表
1975年鹿児島県生まれ。田中敏溥建築設計事務所に13年間勤務し、2016年に独立、2024年に合同会社HKAを設立。東京・代々木を拠点に、木造注文住宅・古民家再生・リフォームの設計監理を手がける。ウッドデザイン賞2度、木の建築賞 職人のチカラ賞受賞。



