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街並みをつくる庭の役割──神楽坂の家のメンテナンスから

年の瀬に「神楽坂の家」(設計:田中敏溥建築設計事務所)のメンテナンスに行ってきました。

メンテナンスと言うほどではありませんが、庭園灯が点かないということで。年末は職人さんが忙しく伺えそうにないと言うことで、私の出番でした。

結局、原因は電球が切れていました。「替えたばかりなのに…」と驚かれていました。

今回は、電球を交換して無事に終わりました。また電球が切れるようだと、配線に問題がありそうです。その際は電気屋さんにお願いすることになります。

せっかくなので冬の庭の様子を見てきました。

庭に植えてある紅葉は、移植時に10年ほどのものだったので、約30年で見事な大木になっていました。

竣工した時には植木の予算がないことが多いですが、小さな木(安価です)でも良いので植えておくと、気がついたら見事にシンボルツリーになっています。

手入れが大変という理由なのか、木を植えない家が街に増えています。

建築基準法は庭と家とを一緒に計画するように作られています。それは建蔽率というかたちで明確に決められています。建蔽率60%となると、40%以上は庭(空地)にしないといけません。その庭が現代の街並みをつくる要素の一つです。

樹木がない庭が続く街並みは殺風景になります。寂しい、冷たい、つまらない、そんな感情を抱きます。

道路側に木を一本植えるだけで、街並みが整い、落ち着いた、暖かい、優しい感情を抱くようになります。

ぜひ、道路側に木を一本!植えてください。


「神楽坂の家」
竣工:2008年 
場所:東京都新宿区
設計:田中敏溥建築設計事務所

木下治仁

一級建築士/合同会社HKA 代表

1975年鹿児島県生まれ。田中敏溥建築設計事務所に13年間勤務し、2016年に独立、2024年に合同会社HKAを設立。東京・代々木を拠点に、木造注文住宅・古民家再生・リフォームの設計監理を手がける。ウッドデザイン賞2度、木の建築賞 職人のチカラ賞受賞。

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