庭を眺めながら過ごすって、贅沢なのでしょうか?
お盆を過ぎてもまだ暑い日が続きますね。
今年は、欧州の高気圧が偏西風に影響を与え、太平洋高気圧とチベット高気圧が重なって暑いというニュースがありました。こういう事象をテレコネクションと言うそうです。

「稲村ガ崎の家」の一年点検に伺いまいた
伺った日は東京では35度を超える猛暑日でしたが、湘南の海風が運ぶ夏の風は暑苦しさを感じませんでした。
リビングはエアコンを稼働させていれば快適に過ごせる状態。庭の樹々を眺めながらお茶をいただく時間は、一家の日常をイメージできる、建築家として幸せなひと時でした。
世界では戦争や温暖化によって日常が奪われている地域が多くあります。
何でもない日常に幸せを感じることは、あらためて贅沢なことだと思います。

一年経つまでの間にいろんな問題がありました。
その都度、監督さんや職人さんが伺って解決をしてきたので、今回の一年点検では大きな不具合はありませんでした。
これはいつも問題?になるのですが、建具の調子が良くないこと。
反って滑りが悪くなっていたり、建て付けが悪くなっていたり、鍵がかかりにくくなっていたり。
竣工して一年たち、初めての冬と夏を過ごし、建具がようやく落ち着き始める頃です。作り手の言い訳かもしれませんが、「落ち着くのを待ってください」と良く言っています。
これは全国どこの職人さんも同じように言います。木の家、木を扱う方の経験ですね。木が乾燥収縮を繰り返し、一年を通じて常態に落ち着くのを待ったほうが良いという判断です。

一年で庭木が想像以上に成長していました。
シンボルツリーはティーツリー、生垣はトキワマンサクです。
道路からの視線を遮って囲われた庭を作ってくれます。
既存の土留め大谷石が街の景観を整える要素となっています。
造園/加唐剛士
WEB:KAKARA GARDEN DESIGN
インスタ:KAKARA GARDEN DESIGN
木下治仁
一級建築士/合同会社HKA 代表
1975年鹿児島県生まれ。田中敏溥建築設計事務所に13年間勤務し、2016年に独立、2024年に合同会社HKAを設立。東京・代々木を拠点に、木造注文住宅・古民家再生・リフォームの設計監理を手がける。ウッドデザイン賞2度、木の建築賞 職人のチカラ賞受賞。



